【房総】鋸山 -東京湾に切り立つ岩壁、千葉県が誇る山に登る-
2020.11.21に鋸山に登ってきました。
ふいに鋸山に登りたくなって、山岳部の同級生を誘って行くことに決めました。
僕の住む千葉県は都道府県別最高点が全国で一番低い、“山なし県”として知られています。しかしその標高の低さから初心者でも楽しみやすい山がそろっています。東京方面からのアクセスも良いので実はおすすめの山域なんですよ!
鋸の歯のような岩肌が、”鋸山”の由来。ここまで岩肌が露出しているのは、昔岩を切り出す採石業が盛んだったからです。鋸山の北西側には鋸山ロープウェイがあり、簡単に標高を上げることが可能です。鋸山の標高は329mですが、ロープウェイで上がってくる人のほとんどが鋸山の山頂には立たず、鋸山日本寺の観光が目当てです。でもせっかく来たんだったらピークに立つことをおススメします。
房総半島と東京湾の大パノラマ、鋸山登山のスタートです!!
メンバーは全員山岳部でロープウェイ登山だとさすがに消化不良になってしまうので、僕たちは今回、鋸山の東側に回り込み、尾根伝いに山頂を目指して北側に下山するルートをとりました。
登山口へのアクセス
※参考までに千葉駅発着の電車を掲載しています。
登山ルートとmountoriのコースタイム
鋸山を登る今回の山行ですが、その行程の前半部分は舗装路歩きとなります。山行をボリューミーにするためにはしょうがないですね。鋸山山頂から西側では急に人が多くなりました。なので東京湾は見えませんが意外にも東に延びる尾根線の方が楽しいかもしれません。
鋸山を横目に登山道へ
保田駅に着きました。チーバくんの膝あたりですね。東京から110.5㎞だそうですw。
家みたいな無人駅を出たら登山スタート(* ̄0 ̄)/ !!
登山道入口までわかりやすく看板が案内してくれます。写真の右上に写っているのが鋸山です。南側はそれほど荒々しさはありません。
線路の下をくぐりました。高さがすぐ頭の上なので、ここを電車が通ったら大迫力だろうな~。
しばらくの舗装路歩きを覚悟しなければなりません。房総らしい照葉樹と露頭を見ながら歩きます。
途中ダム湖があったので、そのそばで休憩にしました。
紅葉は少し早かったかもしれません。
今回、低山で練習しておこうと思い、カリマーのストックを初登用しました。こうしたギアについても記事が書けたらいいな。
まだまだー!
舗装路まだまだーー!
登山口に確実に近づいてる♪
この道でしっかりと標高は上げていくので、楽っちゃ楽かな。
この行程で少し戸惑うところといったらここぐらいでしょうか。左が正しい道です。そしてここから砂利道になります。
この曲がり角の先にシカがいましたが、急すぎて写真撮れなかった⤵
巨大な岩(?)を切って通した道。
鋸山っぽくなってきたよー! ワクワクがすごいです。
その時、背後の山から「キャッキャッ」みたいな声と葉っぱがこすれる音が......
最初はシカの群れかなった思いましたが、、
よく見るとサルが1匹岩に張り付いていましたw! サルの群れが移動していたようです。千葉でサル見たの初めてだ。
岩壁の間をくねくね歩いていくと登山口はすぐそこです。
やったー! やっと登山口に到着ーー! 登山道が始まる峠には記念碑があります。
鋸山登山道は関東ふれあいの道の一部です。入口にベンチがあったのでここでも休憩をとりました。結構時間巻いているみたいでした。
休憩中空を見上げるとミサゴがトビに交じって悠々と飛んでいました。ミサゴ観るの久しぶり、ラッキー!
鋸の歯を歩き、その頂へ
いよいよちゃんとした登山の始まりです。
低山の1.4㎞なんてすぐ着きそう。この時は鋸山を甘く見ていました。。
まずは低山らしくスギ林の中を行きます。
少し開けてきたと思ったら、階段が現れます。その先は鋸の歯、つまり小さなピークの繰り返しです。登り返しの連続ということだ。。
山頂に向けて尾根線を歩いていると時々展望が広がります。
泥質の坂を登ります。ずっとこんな感じです。
この道は特に南側の展望がよいです。
最初に歩いた舗装路の方向ですが、その時は気が付かなかった池。
東京湾や房総の山々を望むことができます。ぽつぽつとある紅葉した木がよいアクセントです。
このポイントが特段展望がよいのか、ベンチも設置されていたので、一応ここで記念撮影をしときました。ただ三脚の高さが低くて景色が全然入らなかった~Σ( ̄ロ ̄lll)。
こう周りより高い場所から見下ろすと鳥瞰図みたいで、尾根や谷が手に取るようによくわかりますね。
山頂目指して、先に進みます!
写真を撮りながら歩いていたのでどうしてもみんなから遅れてしまいます。待って~。
また階段だよー。
鋸山にもまだ台風の爪痕が残っていました。房総の山は意外にも岩というか、土壌が浅いので、木が深く根を張ることができず、強い風が吹くとこのように簡単にはがれてしまうのだそうです。
なかなか山頂に着きませんねー。登山口からの1.4㎞というのは登り返しの連続で、思ったより長く感じます。
また階段です。さすがにこの長い階段上ったら山頂だろー、と思ったらまだでした。
房総の山と言っても結構登りごたえあって楽しいです。それにしても倒木の数々。
一番最初に休憩したダム湖が見えました。獲得標高はなかなかあるのではないでしょうか。
この左側が切れている坂を登りきると山頂でした!
鋸山登頂~~!!
三角点あります。
千葉県で12番目とは驚きでした。千葉県内でも割と有名な山なのでもっと標高高いのかと。まだまだ僕の地元にも登ってない山がたくさんあるってことですね!
ここまで来て初めて北側の景色が見えました。
鋸山が眼下の里山に影を作ります。
富津岬や東京都心まで見渡すことができます。
みんなでイェイ‼
この山頂のスペースを利用してお昼ごはんにしました。基本行動食で済ませましたが、練習もかねて一品副菜を作りました。その様子についてはこちらの記事をご覧ください!
海と里山の大展望、そして幻想的な大岩壁
山頂にて長い間休憩しましたが、それでも時間巻いていました。ゆっくり歩くのも迷惑なので、サクサク下ります。
青い東京湾が見えました。
どんどん下っていくと、人が集まる分岐がありました。下山道を外れて分岐を進んで少し登ると、展望ポイントへと行くことができます。
休憩していても山頂に来た人はまばらなのに、ここにはなかなかの人がいました。
展望ポイントと言われているだけあって、ここが本山行中で最も景色の良い場所でした。
かなり霞んでいたのでうっすらですが富士山が見えました。ここは「関東の富士見100景」にも選ばれているみたいです。富士山の手前に見えているのは三浦半島です。すぐそこにあるように見えます。
鋸山より南の海岸線はごつごつしています。あのぼこっとした山は富山かな。後でちゃんと地図を見たら、浅間山というお山だとわかりました。
ゴール地点の浜金谷の町も見下ろすことができます。
正面下に見えるのは観光客が訪れるお寺やロープウェイです。
友達を被写体に。いい天気!!
11月なのに春のような日差しだった。今年は暖かく感じます。でもこの日はとても風が強かったので開けたところに出ると肌寒かったです。
ここから下りの多くは階段。頑張るぞー!
この辺りから人も増え、道も細かったため渋滞が発生してしまいました。
館山自動車道の綺麗なカーブが見えました。森を貫いています。
影になった暗い森を下っていくと、突然人工的な岩壁が現れました。
鋸山の北面には採石業跡が数多く残り、立ちそびえる岩壁たちが神秘的な雰囲気を醸し出しています。
ちなみに鋸山と浜金谷をつなぐ道は関東ふれあいの道と車力道コースの2つがありますが、僕たちは前者の関東ふれあいの道を選択しました。どちらのコースを選んでも面白そうでしたよ。
本当に絵になる壁です。
こうして幻想的な世界を堪能できるスポットが各所にあります。こんなに楽しい下山があるとは。
モノクロにしてみました。かっこいい~~!
鋸山は体力・技術共に易しめですし、大展望と立派な壁があるので、登山しながらの写真の練習にうってつけの山だと思います。
岩壁の隙間の登山道です。やっぱり切り出した岩を運び下すのは大変だっただろうなと想像してしまいますね。
要塞のような切り方。なかなか斬新。
ここらへんであのお寺の方に登っていく分岐があった気がします。「鋸山」で調べると必ず出てくる地獄のぞきなんかがありますが、参拝料が必要なため、今回はスルー。
この道の途中にはキレイめのトイレがありました。安心ですね。
あと少し♪ あと少し♬
車力道コースとの分岐まで下ってきました。ここで登山道は終わりです。ゴールの浜金谷駅はもうすぐそこ!
振り返ると歩いてきた鋸の歯が並んでいます。
山を楽しんで下山してきてもまだお昼過ぎ、この後は浜金谷港から東京湾フェリーに乗って海を楽しみました。その様子も後日紹介します。
雑感
鋸山は楽なのに楽しい山というのが一番の印象でした。僕はどちらかというと自分を追い込む少しハードなくらいの山行が好きです。今回の鋸山は4時間ちょっとの山行でしたが、景色の移り変わりが楽しく、写真も料理も練習できて、非常に充実した山行だったと思っています。
東京からもアクセスしやすい房総の山、特に初心者の方にお勧めです。皆さんも気軽に山頂を目指してみてはいかがでしょうか。千葉県にも”山”があることを知っていただきたいです!
次はどの山に登ろうかな。。
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