【房総】照葉樹林の森を行く房総半島横断ハイク -Day2 ピークを越えて木を跨ぎ、物語の終幕へ-
2020.2.23~24に房総半島横断に挑戦してきました。
1日目は内房から鹿野山と石射太郎山・高宕山の強烈なアップダウンを経て清和の森へ、2日目は元清澄山と清澄山を越えて外房を目指します。
果たして房総半島横断達成なるか? 汗と涙の完結編、スタートです!
1日目のペースがあまりにもキツかったので、2日目はゆっくり歩くためにスタート時間を早めようということになりました。そこで予定より30分早い、4時半に起床しました。
まずは本日の行程のおさらいから。
登山ルートとmountoriのコースタイム
全行程はこんな感じでした。
2日目はまず、コースからは外れますがロッジ村の近くにある大滝を見に行きます。その後名前のないピークを越えていって房総スカイラインへ。金山ダムの登山口から元清澄山を目指します。清澄山(実際には露地山という山でした)まではあまり高低差を感じない道が続きます。清澄山から大きな道を下っていくと、ゴールの安房天津駅に至ります。
1日目の詳しい様子はこちらをご覧ください。
これが房総の稜線美
起きたら早速朝ご飯を作りましょう。ロッジ村は山間に位置しているので、ヘッドライトをつけながらの調理でした。
朝ご飯は、アルファ米にさんまの蒲焼き缶をぶっこんだものでした。見た目はともあれ、味は昨晩の棒ラーメンよりおいしかった。簡単だし、これからの山登りの定番料理になるかもしれません。
ゆっくり朝ご飯を楽しんでいると、周りもだいぶ明るくなって、気づけば早く起きたのに出発時刻が予定と変わらなさそう。急いでシュラフを押し込んで、結局当初の計画の20分前ぐらいにロッジ村を後にしました。
まずは近くにある大滝という観光ポイントに立ち寄ることにしました。急な坂を5分ほど下ると、川の奥の方に見えました。夏場水遊びとかをするには楽しそうだけど、迫力には欠けたかな。
みんな昨夜は体力的にかなり追い込まれていましたが、寝て起きたらかなり回復していました。やっぱり睡眠は大事!
階段があって、そこから関東ふれあいの道の登山道に入れるはずでしたが、それが見つからずにここで少し迷いました。
地図に表示されているルートと、実際に関東ふれあいの道がある場所がずれているのが一番の原因でした。加えて、地図上のルートの周りには、清和の森の遊歩道がいくつもあって、これが余計にわかりづらくしていました。なんの道標もない道に入っていかず、そのまま進めば関東ふれあいの道の看板がある階段があるので、そちらを歩いてください。
正しいルート。
まずは長い階段が出現します。朝からなかなかやるな。。でもこれを登り切れば稜線に出ます。
朝日に照らされるロッジ村が眼下に。
この稜線、小さなピークをいくつも越えていくアップダウンの多いコースなのですが、好みな感じで歩いていてすごく気持ちがよかったです。
たまに痩せ尾根。
地衣類?が岩についていて、なんだか色もいい感じ。
上り下りの終わりが見えない繰り返しなので、やっぱりダメージは半端じゃないですが、細かく休憩をはさんでいくと、とっても楽しい朝のトレッキングになりました。まさに房総の稜線美を満喫しました。
しばらく行くと再び舗装路に出て、林道っぽいところを歩きました。
そして気づきます。この道、ウソすっごいいる!! 探鳥に来てもいいぐらいのウソ密度で、千葉県初のウソに一人興奮していました😊
上り坂でなぜか走り出す2人。
そして撃沈(笑)。
まだ体力的にも精神的にも余裕があったので、楽しく歩いていましたが、突然前方の斜面からガサガサと大きな音。全員凍りついて前を見ると、黒くて巨大な物体、1頭のイノシシが斜面を駆け上がっていました。このシーンに完全に場が冷めましたw。ホントに何事もなく通過できてよかったです。野生のイノシシ怖い!
林道っぽい道を下り終えると、房総スカイラインという大きな道に出ます。ここは昔ハイウェイだったそうで、歩道がろくになく、鉄のイノシシ…じゃなかった車がわきを高速で通っていくので少し怖いです。
そしてやっと鴨川市に突入。そういえば、房総半島を横断しているのに君津市と鴨川市しか歩いていないというのは、これ如何に。
房総スカイラインの”インターチェンジ‟を降りて、登山口のある金山ダムに向かいます。なぜかダムの手前にあるトンネルで物凄い向かい風を受けました🥶寒い。
アップダウンの連続がいじめ級、元清澄山
チームパシュートみたいに向かい風を交代に受けながら金山ダムに到着しました。ここに休憩所があるので、これからの登山道に備えてしっかり休憩です。
赤い橋を渡って、改めて登山スタート。 ちなみにこのダム、野鳥はほとんどいませんでしたねぇ。
まずは何とも言えない湖畔の道。
花粉が黄葉のように木々を色づけています。花粉症のE君は結構きているみたいでした。
そして始まった元清澄山への尾根歩き。100mおきぐらいで山頂までの距離を示してくれる道標が設置されていますが、なかなか距離が縮まっていきません。それはこの道が新手のいじめかってぐらい激しいアップダウンの連続だから。
倒木が道を完全に塞いでいるところがありました。
ただ斜面についているロープ伝いに進めば、難なく通過できます。
その後も鬼のような道が続きます。通る人があまりいないのか、シカの糞がいたるところに落ちていました。
ネットで見た「山頂手前の鎖場」まで来ました。木の根っこが足場になるので、イージーでした。
足元注意。 そしてもう一つ注意、この鎖場越えても全然山頂じゃありませんでした😨。
何度も足が止まりながら、元清澄山登頂です。マジで足つる5秒前でした。。
山頂のベンチでお昼ご飯。僕はカレーメシを食べました。久しぶりの温かい食事に体が歓喜していました。この後待っている最大の試練はつゆ知らず、僕らは登頂の喜びともうすぐ終わってしまうこの旅の名残惜しさに浸っていました……
ピンチ! 荒れた道の先に露地山
清澄山へ最初は先ほどと同じような道が続きます。しかし次第に登山道がピークを巻くようになり、高低差の少ない道に変わっていきます。
歩くのが楽になってきた道を快調に飛ばしていると、またも倒木が登山道を塞いでいました。しかも長い距離にわたって続いているようで、簡単には通過できそうにありません。周りをよく観察すると、右手の山側にピンクリボンが見え、巻いていくことができました。ピンクリボンがあるといっても、倒木が複雑に絡み合っており、通るのにかなり神経を使いました。そして恐怖心もあります。
これが通過後、振り返って撮影したものです。ここでかなりの時間を要しました。
その後も同じように倒木によって本来の登山道を通れないところが何か所もあり、身の危険を感じました。引き返すことも考えましたが、時間と体力を考慮して、神経を張り詰めながら慎重に前に進みました。
コースタイムの何倍もの時間をかけて進んでいると、砂利道の安全地帯に無事たどり着きました。身の安全を確保できて、安堵。そしてこの道の荒れ具合を事前に調べ切れていなかったことに後悔しました。
ともかくゴールの太平洋も見えて、清澄山目指して歩くしかありません。元清澄山より清澄山の方が標高が高いはずですが、登っているというかむしろ下っているような感覚でした。
砂利道を歩き終えて車も走る道に出てくると、そこには通行止めの張り紙が。。通行止めの道を歩いていたことに愕然としました。そりゃそうだよな、あんな道。それにしても、なんで金山ダム側の登山口に通行止めを知らせるものがなかったのか不思議でたまりません。絶対金山ダムの方から入って僕たちと同じような目に合う人がいるはずですよ、これ。何事もなくて本当に良かったです。
気持ちを切り替えて、ザックをデポして清澄山に向かいました。
坂を上ると、一帯が清澄寺になっており、どこが清澄山の山頂かわからない状況でした。なのでそれっぽいところに登ると、
小さなお堂があって、ここを清澄山の山頂ということにしました。後になって調べてみると、正確にはここは露地山というピークらしいことがわかりました。まぁここら辺全部が清澄山ってことで(適当w)。
ここは車でも来れますし、登山というより観光地化されているようでした。広重も来たとか。写真では伝わりにくいけど、確かに浮世絵と同じ景色でした。
房総半島横断ハイクのクライマックスへ
あとは舗装路を下っていくだけです。でも最後というのはこの2日間の疲れがどっときますね。残っている力を振り絞って歩きます。
朝に続いてここでもウソ。頑張れ、あと少しだ。
ヘロヘロになりながら、安房天津駅にゴール。
房総半島横断、達成しました!!!!
時間があればすぐそこの太平洋まで出てみたかったですが、運良く(悪く?)貴重な電車の時刻が迫っていたので、海は電車から拝むことに。
一段一段かみしめながら(笑)跨線橋の階段を上がって上り電車のホームへ。
2日間の過酷な山行お疲れさまでした。帰りの電車はもちろん爆睡w。
雑感
房総半島をついに横断してしまったわけですが、いやぁ~辛かったww。でも今後の夏山の練習と思っていた面もあったので、その点ずいぶん成長できたと思います。
森と川と空と野生動物と、房総の自然を満喫できた2日間でした。もう二度とこの山行をすることはないでしょう。だからこそなんだか特別に思えた、長い長い2日間でしたね。
来年度は思うように山に登っていければいいのですが、どうなるでしょうか。気持ちだけは前のめりなので、今後の活動レポに期待していてください。
次はどの山に登ろうかな。。
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