【房総】照葉樹林の森を行く房総半島横断ハイク -Day1 340mの山越えは意外ときついんだよ-

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2020.2.23~24に房総半島横断に挑戦してきました。

 

県外の山に行けず、悶々とした日々が続いていますが、千葉にも山があるぞっていうことでここ数か月、鋸山、伊予ヶ岳・富山と房総の名山をレポしてきました。

今回千葉県の公立高校入試のためまとまった休みがあり、なんか千葉県で宿泊山行できないかなと思い、この山行を思いつきました。それが、房総半島を横断すること。関東ふれあいの道を基準に、房総の名山を繋いでいくと、頑張れば1泊2日で横断を達成できます。その中間地点にキャンプ場があるのも、この行程を実行しやすい一つのポイントでした。

房総半島は西丹沢と並んでヒルの大巣窟と言われているので、こんなことができるのはヤマビルのいない冬の間だけ。まぁ房総半島を横断してやろうなんてアホな山行をやろうとするのは少数派ですが、その分情報も少ないので是非この記事を参考にしていただきたいです。

 

‟房総半島”は、千葉県の大部分を占めている、日本地図でも目につきやすい大きな半島です。その分歩き切った後の達成感は半端じゃない。都心からアクセスしやすいため、日帰りの観光客を狙った産業が盛んです。様々なルートの取り方が考えられますが、今回は房総の名山をピークハントしたいため、関東ふれあいの道を基本に考えました。東京湾から鹿野山、石射太郎山、高宕山、元清澄山、清澄山と越えて太平洋にいたる、房総の自然を満喫できるルートです。

 

房総丘陵の織り成す針葉樹と照葉樹の森、野生動物との出会い、その全行程60㎞以上という、房総半島横断ハイクのスタートです!!

 

 

 登山口へのアクセス

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                          ※参考までに千葉駅発着の電車を掲載しています。

 

登山ルートとmountoriのコースタイム

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全行程はこんな感じ。距離が長いので1日ずつ紹介しようと思います。

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1日目はまず君津駅から、この山行で地図上では最高地点となる鹿野山を目指します。そこから一気に下って石射太郎山の登山口へ。ちなみにここまでは舗装路です。石射太郎山から高宕山までは通常の登山客もみえる尾根歩き。ピークハントした後下山し、再び舗装路へ。また少し標高を上げて宿泊地である清和の森に至ります。

 

 

379mをなめちゃダメ、鹿野山

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内房線君津駅に到着、南口へ。千葉県内ということもあって、今日は珍しく6時台のスタートです。というかこの時間から歩き始めないと清和の森に着きません。。

 

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初めて君津駅で降りた気がしますが、駅前が広いというのが感想。少し歩いたところにあるセブンイレブンで夕食に使うゆで卵を購入、そして9時間(笑)歩く準備を整えました。

 

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しばらくは大通りで水平移動です。

 

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友達もさすがにまだ元気です。あっそういえばパーティの説明していませんでした。同行者は、八ヶ岳の時と同じメンバーの友達E君とG君です。このメンバーで登山するのが半年ぶりなので、それだけちゃんと登山できてなかったてことか。。あと今後もたびたび出てくるだろうし、ブログ用になんかニックネーム考えてあげたい。イニシャルだと覚えづらいしおもしろくないからねぇw。ちなみにこの青フリース黄色モザイクがラグビー部のG君です。

 

鹿野山までは約3時間。その半分が平坦で、あとはひたすら登りといった具合。これから登りといったときに休憩をしていると、予定より15分くらい遅れていることに気づきました。まだ始まったばっかりだし、これが響かなければいいけど。。

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鹿野山までの登りはかなりの坂でした。シュラフとかコッヘルとかを入れていて、ザックが13㎏ぐらいなので、これは全身にくる。そして時間も遅れていることもあって、写真も撮る余裕がないくらい疲弊しました。この道で車はほとんど走っていなかったかな。それよりもサイクリングの人たちが僕たちを追い抜いていきました。自転車もきついよね、ここ。

 

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途中牧場がありました。臭かった(笑)。カラスもいっぱいいました。

 

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一つ目のピークにして最高地点、鹿野山に到着しました。

 

記事にすると一瞬ですが、本当にきつかった!!!! 僕は、この山行で一番大変だったのはここでしたね。300m級の山といっても、0からのスタートなので、これは立派な登山です。早くも足の裏の皮がめくれているような痛み。これ大丈夫かなぁ、と不安がよぎります。そして鹿野山に到着したのは計画より35分遅れ😫。

 

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体が動かないのでひとまず休憩。ここ九十九谷公園は、上総丘陵の山並みが眼下に広がる素晴らしい展望ポイントです。ただ日中に来るとびっくりするほど逆光で写真を撮るのは難しいです。朝方、日の出やその時の雲海に合わせて訪れるのがいいみたいですよ。

maruchiba.jp

ちなみにこの公園は厳密な山頂ではなく、背後にある白鳥神社が最高点なのですが、疲れすぎていてあと20m階段を上る余裕はありませんでしたww。

 

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鹿野山と言ったら、なんといっても名の知れた観光地であるマザー牧場が、公園とは反対の方向にあります。マザー牧場に遊びに来られた際は、ぜひこの公園も立ち寄ってみてください。

www.motherfarm.co.jp

 

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ここからは今まで登ってきた分を0まで一気に下ります😱。

 

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なぜか小走りで下っていく友。時間が押しているからこその行動なんですけどねww。

 

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鹿野山を振り返る。結局、コースタイムの3倍という驚異的なスピードで下り切りました(笑)。もちろん行動計画の時間に追いつきましたよ。よい子はマネしないでね。

 

 

 

山歩きが楽しく展望もgoodな房総の名峰、石射太郎山と高宕山

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鹿野山を下り終わっても、石射太郎山の登山口まではしばらく舗装路が続きます。やっぱり足への負担はかなりのものでした。

 

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石射太郎山への分岐には看板がありました。この辺りから関東ふれあいの道です。

 

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石射太郎山登山口に到着。やっと舗装路が終わる~、僕たちは完全に登山道に飢えていました。でもここから急な登りなので、しっかり休憩しました。

 

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どんどん登ります。鋸山と同じく、ここら辺も昔は採石が行われていたみたいで、その跡がいくつかありました。

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山頂手前には鹿野山から続く道への分岐があります。こっちの方が登山道を多く歩けるので本来こちらを歩きたいですが、現在台風のため通行止めです。なので迂回してきました。

 

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そう時間はかからずに石射太郎山登頂しました。実際にはこのとんがったところが山頂ですが、危険なため立ち入りはできなくなっています。石射太郎山はこの天をさすような山容がかっこいいです。以前伊予ヶ岳が千葉のマッターホルンと言われていることを紹介しましたが、そうだな石射太郎山は房総の烏帽子岳ってところですかね(笑)。ややこしい。

この山が面白いのは形だけでなく、その名前の由来です。最初は人名由来かと思っていましたが、実は巨人が「石射たろう」と言いながらこっちの方めがけて鹿野山から矢を射飛ばしたからだそうです。石というのはこの山の山頂付近のことですかね?

 

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こちらはバスケ部のE君です。登山らしからぬ格好だなぁ。

ベンチがいくつかあったので、携行食でお昼を済ませ、マッサージしたりして長めの休憩をとりました。

この広場には旧餌付小屋もあります。というのもここではサルの保護活動をしていて、この山域は野生のサルがたくさんいるようです。登山口の手前で後ろを歩いていた2人は目撃したそうです。

 

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高宕山へ。僕好みの尾根が続きます。

 

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ちょっとした広場で展望が開けているところがあります。おそらく正面は高宕山方面。

 

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多くの倒木がありましたが、いずれもくぐったり跨いだりすれば通れるように整備されています。僕とE君はマットを外付けしていたためちょっとてこずりましたが。

 

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あまり高低差はなく、高宕観音手前の階段まで来ました。

 

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高宕山名物の頭を壊された石造。この階段長いから頑張って。

 

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ここで初めて僕を撮ってもらいました。あーギアの紹介記事にしたいな。

 

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上りきると岩を掘って建てられている高宕観音に到着です。すでに何人かが休憩していました。当たり前ですがここは普通日帰りで来るお山なので、明らかに場違いな容量のザックを背負っている僕たちは浮いていました。

 

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お堂の周りには岩の洞窟みたいなのがあって、一周できます。

 

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高宕観音を後に進むとこんな梯子が出てきます。この梯子から山頂まで、手を使いたいような登りが出てきます。山頂までは一部ピストンですし、ここに重いザックはデポして山頂を目指しました。

 

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ロープが垂らしてあるが使うほどでもないような道が続きます。ただ濡れているとだいぶ滑りそうなので注意してください。

 

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ほどなくして高宕山登頂。

 

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周りより際立って高くなっており、360度の展望が広がります。

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東京湾まで見える。

 

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個人的には2回目の登頂です。朝から歩いてきたのが報われますね~。

 

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ピークハントしてしばし景色に浸ったら、サクサク下っていきましょう。清和の森のチェックインが16:00までなので、一応タイムリミットがあったからです。

 

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ほとんどの人が石射太郎山と併せてのピストンをしているようでしたが、我々は南東方面に進んでいかなければならないので、関東ふれあいの道に沿って下の台バス停の方へ下ります。

 

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歩く人が少ないからか、登山道は石射太郎山~高宕山よりもやや荒れ模様。

 

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トラバース気味のところもありますが、柵があるので安心です。

 

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進んでいると、道の前をシカが歩いていました。鋸山ではかなわなかった撮影も成功。

 

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崩落個所があったので慎重に。9月に通った時は足場や鎖が設置されておらず、上に巻いていかなければなりませんでした。整備してくださった方々、ありがとうございます。

 

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それでも台風の痕は各所に見られます。木の根っこの壁。

 

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ここも慎重に。

 

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歩きやすい尾根線は自然とペースが上がります。

 

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20mほどのトラーバスがあります。足場が狭いのでここが一番緊張したかな。

 

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八郎塚との分岐にベンチがあります。ここから急に標高を落としていくので休憩です。スタートから8時間なので、さすがに全員がお疲れ。

 

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あとはつづら折りに下りていきます。

 

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長かったけど楽しかった石射太郎山・高宕山はこれにて終了。チェックインのタイムリミットが迫っているので、急ぎ早に清和の森へ。

 

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豊英湖に掛かるいくつかの橋を渡っていく。地味にまた登っているのでキツすぎる。時間を気にしながら歩いていたら、後ろの2人をおいて行ってしまいました。ごめんね🙇!

 

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一行、満身創痍でなんとか既定の時間内に清和の森ロッジ村にゴールしました。

 

今回の山行で選んだ清和の森ですが、初めはテントサイトに泊まろうと思っていました(激安なので)。ただ予約がいっぱいになってしまったので、宿泊先をロッジに変更。

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これが実際に僕たちが泊まった家形のロッジです。他にキノコ型のものがあり、選ぶことができます。料金はどちらも5名までで一泊3,350円。別途入場料が一人当たり320円かかります。キャンプサイト同様、こちらも安い!

www.seiwanomori.jp

 

受付をすると、この日の宿泊者は”村‟で僕たちだけということが判明。少しぐらいならうるさくしても何も言わないよ、と言われました(笑)。

宿泊者はコインシャワーを無料で使うことができるので早速汗を流しました。シャワーがあるか無いかでは大違いです。

 

夜はマルタイの棒ラーメンを調理して食べました。写真がない理由はお察ししていただけたらと思います。ラーメン6人前では食べ盛りの高校男児3人の胃袋を満たすことはできませんでした。。

 

ロッジ内は薄いカーペットがひいてあったので、そこまで床冷えはしませんでした。G君はマットなしで寝ていましたしw。


それぞれが今日の達成感、筋肉痛と明日の不安を感じながら眠りにつきました。

 

2日目に続く。。。

mountori.hatenablog.jp

 


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