【奥多摩】御岳山・大岳山・御前山 -ロックガーデンとカタクリ、写真が楽しくなる山登り-
2021.4.3に御岳山から大岳山を経て御前山まで登ってきました。
春休みに1回は山に登っておきたい!という思いから、どこの山に行くかかなり悩んでいました。友人との予定が合えば1泊2日で残雪の乾徳山なんて考えましたが、残念ながら予定が合わず、ソロで日帰り、さてどこに行こうか…
富士山が見える中央線沿線、ミツマタを見に西丹沢、といろいろ候補はあったものの、いずれもタイミングが合いませんでした。その時カタクリみたいな~と思って、近場でカタクリを観察できる御前山を目指すことにしました。もともと積雪期に三頭山に登りたかったので、今大岳山と御前山に登っておけば奥多摩三山制覇になるのも選んだ要因の一つです。そしてどうせならロックガーデンの景観も見ておきたい。
多彩なアプローチが魅力な1266mの大岳山。山頂の展望がよい上、御岳山やロックガーデンといった観光地も楽しむことができるため、ステップアップに最適の山です。さらにそこから1405mの御前山まで足を延ばすと、技術は不要ですが体力が求められる中級者向けの山行を組み立てることができます。御前山は花の百名山に選定されているだけあって、カタクリをはじめとする様々な植物でにぎわっています。多彩なコース取りができるこの山域は飽きることがありません。
登りはちょっとズルしてケーブルカーを使い、御岳山へ。ロックガーデンを散策しながら大岳山、鋸山、御前山とピークを踏んで、奥多摩湖方面に下山します。
登山口へのアクセス
※参考までに千葉駅発着の電車を掲載しています
登山ルートとmountoriのコースタイム
ケーブルカーを降りた御岳山駅から山行は始まり、まずは御岳山へ。ロックガーデンといくつかの滝を楽しみながら大岳山のピークを踏みます。鋸山を経由して御前山に登り、奥多摩湖方面に下ります。そして小河内ダムの登山口から奥多摩駅まで舗装路を歩きました。
御前山に滝の要素をプラスして登りたいと思っていたため、最初は海沢探勝路(三ッ釜の滝や大滝など、いくつもの滝による景観が美しい)で大岳山を目指そうと思っていました。しかし山行直前になって通行止めであることが発覚し、同じような景色が楽しめるロックガーデンを通るコースに変更しました。
一気に御岳山へ
電車とケーブルカーに向かうバスとが接続されているので、御嶽駅に着くとスムーズに乗り換えができます。バスはぎゅうぎゅうとはいかないものの、席はすべて埋まるほどの混み具合でした。緊急事態宣言が出ている今はこんなところいけませんね。
バスでケーブルカー乗り場に行ったのですが、そのバス停から乗り場までの坂が結構急で疲れてしまいました💦
ケーブルカーは、片道ならSuicaでタッチしてそのまま乗れたみたいです。それを知らずにわざわざ券売機でSuicaを使って片道切符を買っていました。
休日は15分間隔で運行されています。ケーブルカーを使わずとも御岳山へ登ることはできますが、この後の行動が長いことと、どうせくねくね舗装路なので、バスとケーブルカーでアプローチすることにしました。多分この方が楽しめます。
https://www.mitaketozan.co.jp/
ケーブルカーとしては平均勾配が関東一だそうで、あの筑波山よりも急みたいですね。
ミツバツツジを横目に、一瞬で御岳山駅に着きました。
ここから登山スタート。
駅の隣に展望台があるので覗いてみました。晴れ予報だったのに結構雲があって薄暗いです。これから晴れてくれればいいけど…
わっせわっせと道路を進むと、宿坊や茶屋が立ち並んでいます。気軽にハイキングに来れるので軽装の人が多いですね。
そういえば今回僕は三脚だったりを背負って38Lザックでの登山でしたが、ケーブルカーの中で浮いているくらいでした。みんな荷物少ないね。
今日のメインはロックガーデンと御前山ですが、折角なので武蔵御嶽神社にある御岳山にも登っておきます。階段です。
様々な彫刻が施されていて、思っていた以上に立派。
神社の裏に回ると、
そこに御岳山の山頂があります。良いウォーミングアップになりました。
神社の階段の途中にロックガーデンへの近道があります。ここは迷わず近道でしょ!
正規ルートへの近道はなかなか急。
やっとちゃんとした道に合流しました。
それでもまだ急な階段。七代の滝に向けて物凄い勢いで下っていきます。
途中、ミツマタの木を見つけました。
もうすっかり白くなっていますが、西丹沢に行けなかったので嬉しい! 奥多摩にもミツマタ咲いてるんだな。
まだまだ下る。
タチツボスミレ? 個体差が大きいのでよくわからない。
沢まで下ってきました。
岩と苔と清流が織りなす情景
七代の滝に到着しました。滝は岩の奥にあります。ここで三脚を出し、しばらくの間いろいろ撮ってみました。
七代の滝。この後通る綾広の滝の方が落差は大きいですが、全体のバランスが良く、個人的にはこっちの方が好きです。しっかり写真を撮っておきましょう。
この辺りはかなり滑るので、特にスニーカーで来ている人は注意が必要です。僕が滞在している間にも、2人がすっころんでいました。
七代の滝の滝からはいったん川を離れ、急な階段を上ります。これが地味にキツイです。
再び川に合流し、ここからがロックガーデンです。清流沿いに遊歩道があり、楽しい区間が続きます! ずっと三脚をつけて歩くことにしました。
ところどころ川に降りれる小道があって、小さな滝の撮影がとても楽しいです。
ロックガーデンはこんな雰囲気。梅雨から夏にかけては苔がこんなレベルじゃすまないんだろうな。
すぐに立ち止まってシャッターを切っているので、なかなか前に進めません💦
するとここで目の前にミソサザイが留まりました! でもカメラが滝撮る設定だったので思いっきりボケましたー😭
望遠レンズだったら画面いっぱいに収まるくらいの距離でびっくりしました。ロックガーデンとミソサザイだけで1日過ごせそうな空間です。
ミソサザイ探してみてね。
ロックガーデン、まだまだ続きます!
お気に入りの1枚。写真を撮っては少し進むというインターバルを繰り返します。
またミソサザイが近くに来てくれました。
ロックガーデンの終着である綾広の滝に到着です。
三脚置いて自撮り。シャッタースピードが遅いのでじっとしていられません。。
ここからは本格的な登りになるので、三脚はしまってトレッキングポールを取り出します。この日は1本で臨みました。終わってみれば1本使いが正解だった気がします。
少しずつ岩場も増えてくるのですが、外国人の団体客の後ろに付いてしまうとなかなか抜かせてもらえません。どうしても自分のペース上、道を譲ることより譲っていただくことの方が多いのですが、しょうがないですよね。むしろいつも譲ってくださる皆様に感謝しています。
大岳山荘という所まで来ました。最後のスパートに備えて休憩します。
ここからはさらに岩がゴロゴロ。
そして大岳山登頂。太陽が顔を出した一瞬w。
山頂はそれなりにスペースがありますが、多くの人で賑わっていました。行動食で昼食を済ませます。
中央線沿線の山々が望めます。大岳山から見る富士山は綺麗らしいですが、雲に隠れて見ることはできませんでした。
こちらはこれから登る御前山と、冬に登りたい三頭山。一番奥にうっすら見えているのは大菩薩かな?
鋸山、御前山に向けて出発!
こちら側に来ると一気に人が減ります。そして少し荒れている。
大岳山から鋸山手前の鞍部までは高低差がほとんどないため、ストックを使いながら快調に飛ばしていきます。
鋸山への登り。鋸山は巻いて進むこともできますが、折角だから(本日2回目笑)登ります。
凄く急です。鞍部から一気に60mも標高を上げるので、大したもんです。完全に息が上がってしまいました。
鋸山登頂。ベンチがあるので息を整えます。ちなみに展望はありません。ここから直接奥多摩駅に下っていける道もあります。
草花が彩る春の御前山
では花の百名山、御前山に向かいましょう。
鋸山を出て少しすると、一度舗装路に出てびっくりします。ですがすぐ向かいに御前山への登山道があるので安心です。こっちの方に来るとさらに人がいなくなりました。御前山って意外とマイナー山?
御前山に向けての登りです。いくつかのピークを越えながら着実に標高を稼いでいきます。この辺りからカタクリの葉っぱが見られるようになりましたが、1輪も花は見つけられない。。やっぱりまだ時期が早いんだよね。。奥多摩のカタクリの見頃は4月中旬です。
鞘口山というピーク。最近ちゃんとした山登ってなかったから単調な登りというのが凄く苦しく感じます😓


まだまだ登り続けます。クロノ尾山でもしっかり休憩をとりました笑。
さらに御前山に進んだところで、やっと1つ目のカタクリの花を発見しました!
種から花が咲くまで最低でも7年はかかるというカタクリの花。そんなひたむきな姿と可憐な佇まいは道端でも存在感があります。まさに「春の妖精」「山の妖精」です。
こちらの個体はまだ蕾。
そして道もだんだん急になってきました。
現在地はどっち!?ww
山頂手前の急登。ここが一番の踏ん張りどころでした。ストックに体重をかけながらひぃひぃ言いながらの登り。
やったぜ、御前山登頂!
山頂は大岳山より広く、登山客も少ないので気持ちよく休憩ができます。
北西の展望が開けています。六ッ石山などが連なる石尾根が目の前です。
雲取山は雲ギリギリといったところでしょうか。予想よりも雲がとれなかったので残念です。
もともと山頂から栃寄方面に下りて境橋バス停に向かう予定でしたが、かなり時間を巻いていたため、景色の良い奥多摩湖の方に下山することにしました。
惣岳山への鞍部に、コバイケイソウの葉が青々と茂っていました。可愛いですね。でも有毒なのでくれぐれも食べないように。シカが食べないのでこのコバイケイソウだけが残っています。
少し登って惣岳山。
ここからが本格的な下りとなります。勾配がきつく、ザレているところもあったので、ストック持ってきてよかったと思いました。こちら側から登ってくるのも大変そうです。
奥に行くのは「山道」だそうです。そんな「道」があったとはw。
軽快に下っていると、さっきより広くコバイケイソウの群生地がありました。
いや、美味しそう🤤(←食べちゃダメ‼)


それにしても、効率よく下っていけるので楽ですね。地面も柔らかいし。
斜面に咲く、多分オトメスミレ。
御前山のこちら側にもカタクリが咲いていました。それもかなり。時期より早いことからそこまで期待はしていなかったものの、割としっかり見られて大満足です。
これは花びらがひっくり返っていました。
時々カタクリに足を止めながら下っていると、指沢山への登り。
指沢山登頂。ここまで来れば後は本当に下るだけです。
山頂には展望台があり、奥多摩湖を見下ろすことができます。あいにくの雲と逆光でしたが、なかなか見ごたえがあって面白いです。
ダム湖に突き出た岬がくっきり。
登山口まではもうノンストップで行きます。
この辺りはツツジの木がたくさんありました。ミツバツツジの仲間だと思いますが、種類が多すぎて全然わかりません。
そしてこのツツジゾーンが凄く急! しかもザレていてとても危険です。終盤にしてこの山行最大の緊張を強いられました。
ズルズルと坂を滑っていると、木の隙間から小河内ダムが見えました。ここまでこればあと少しです。
折角なので(本日3回目笑)分岐を直進した先にある頂上広場という所に行きます。
ダムがよく見えます。桜が見頃の時に来たらよりきれいな景色かもしれません。
階段を降りてダムの上に向かいます。
階段に咲くタチツボスミレ。
第一広場という所に出ました。
サトザクラ系の花が満開でした。
また、あのドラム缶浮橋の実物が展示されていました。これを渡って三頭山に登りたいな。
やっと小河内ダムまで来ました。結構大きくてびっくり! 幅もあります。
振り返ると、今下ってきた尾根がわかります。ここで少し休憩をし、奥多摩駅まで歩くことにしました。そこまで長くない間隔で路線バスがあるのですが、朝、バスとケーブルカーを乗り継ぐという甘えをしてしまったので、時間もあることですし、ここは駅まで歩き切ります。
緩やかな下り道がひたすら続きますが、歩道が無いので結構怖い思いをしました。カーブも多いので、車に轢かれないよう、気を付けながら歩いていきます。それでもたびたび現れるトンネルは要注意です。皆さん、バスに乗りましょう。。
もともと降りてくる予定だった境橋まで来ました。奥多摩駅は遠い。
途中警察・消防車両が何台も僕を追い越していったのですが、何かあったんでしょうか?
ダムから1時間20分、奥多摩駅にゴールしました!! 久しぶりの奥多摩駅。
駅近くのヤマザキで買った、「フルーツソーダ プラム」で祝杯をあげます。プラムの風味は好きですが、ちょっと甘すぎた気がします。
東京アドベンチャーラインで帰路に就きます。
雑感
日帰り山行なのに、ついつい長くなってしまって、最後まで読んでくださった方々に感謝申し上げます。
御岳山から大岳山、そして御前山まで歩き切るというのはやはり長丁場となります。ですがロックガーデンに春の草花と、楽しむ要素が盛りだくさんでした。写真を撮るためについ立ち止まってしまうことが多かった山行で、カメラの面白さがど素人でもわかりやすいコースだったと思います。
今年度は1ヶ月に1登山を目指して歩き始めました。まずは4月クリア! そろそろ新緑が美しい季節ですね。前から言っている通り、テント泊始動できたらいいな~。
次はどの山に登ろうかな。。
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